【尖閣】機関砲搭載で威嚇をする中国・海警局

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【尖閣】機関砲搭載で威嚇をする中国・海警局

尖閣諸島では相変わらず、中国による間合い詰めが行われています。
いや、中国海警局(海警)が武器使用の基準を緩和したりするなど、明らかに挑発と脅迫で威嚇しているといっていいでしょう。

4月2日には、日本の海上保安庁(海保)の巡視船と中国・海警の船があわや衝突という事態になりました。

船同士の衝突、そして日中の衝突はもはや避けられないのでしょうか。

目次

巡視船のあわや衝突騒動

追跡させる漁船「鶴丸」

4月2日の正午、八重山漁協所属の漁船「鶴丸」が尖閣諸島の海域に到着しました。
この船には石垣市議である仲間均氏ら3人が乗船していたという事です。

仲間氏によれば、中国海警局の「海警6402」「海警2502」の2隻が既に待ち構えており、直後に追尾をされたとの事です。

「鶴丸」は操業後も追尾をされ続け、一時は40メートル付近まで海警の船に接近されたという事です。

船で40メートルといえば、これは間違いが起こっても不思議ではない距離です。

漁船を守る海上保安庁の巡視船

このような執拗な追尾をされる漁船。
日本も手をこまねいているわけではありません。

海保の巡視船「ながやま」が海警の船を阻止しようと割って入る場面もありました。
仲間氏は「(漁船を守るという)海保の本気度を感じた」と語りました。

海上保安庁の厳しい任務遂行には敬意を表します。

海上保安庁に国境を警備させて良いのか?

海上保安庁は本来 海の警察であり、軍隊ではありません。
したがって、海上保安庁には国境を警備する任務はありません。
あくまで尖閣諸島海域での行いは、警察権の行使です。

しかし実際は国境を警備にも等しいです。
なぜなら、中国も海警という海保と同じ警察権の行使を主張してますが、実際には軍隊そのものです。

なぜなら、中国海警局は中国海軍の下部組織であり、つまり軍隊の下にある組織だからです。
加えて、日本の報道に度々出ている「機関砲のようなもの」は、そもそも機関砲です。
これは、中国海軍の使っていた船を払い下げして、海警が使っているからです。

したがって、海警と海保の船はまるで大きさが違います。

巡視船「ながやま」はしもじ型巡視船と呼ばれ、総トン数は約200トンです。
それに対し、「海警2502」は5000トン級です。
もはや桁が違います。

また、基本的には軍艦でもある海警の船は、大きさだけでなく、とても丈夫な作りをしています。
そもそも戦争に使うような船なので当然です。

機関砲を搭載し、このような船から海域を守る海上保安庁。
絶対にこのままにしてはいけないのです。

そもそもなぜ尖閣を中国が狙うのか

海洋資源の確保

日本が尖閣諸島を編入したのは明治28年の1895年です。
その後、国際社会からその事に大して何のクレームも有りませんでした。

ところが、昭和44年の1969年に尖閣付近の東シナ海で、石油や天然ガスなどの資源が埋蔵されている可能性が報じられる、1971年には中国と台湾が尖閣の領有権を主張し始めました。

中国のアメリカに対する防衛のため

キッカケは資源争いだったのかもしれません。
しかし、今ではそれだけではないように見えます。

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それは、南シナ海での強引な軍事拠点化でも明らかなように、中国は南シナ海・東シナ海での海洋権益の強化を図っています。

ここの海域は中東から石油などの船が通る重要な航路です。
日本でもここを中国に封鎖されたら大打撃を受けかねないという懸念がある一方、それは中国にとっても、アメリカに封鎖されたら打撃を受けるという危機感があるようです。

しかしだからといって、南シナ海の他国の島々を実効支配して占領し、軍事拠点化していい理由にはなりません。

習近平主席は、オバマ元大統領に、軍事拠点化しない事を約束しましたが、それも反故されてしまいました。
また、国際裁判所の中国の違法行為を指摘した判決も中国は受け入れていません。

中国の力による現状変更は許されず、同時にそれを守る気も微塵もない中国を私達は警戒を怠ってはなりません。

日中軍事衝突に備えて

武器使用を認めた海警法で更に間合いを詰める中国

改正された中国海警法が2021年2月1日から施行されました。
この法律は警戒すべき事項があります。

国家主権等が、海上において外国の組織、個人から不法侵害を受けた場合、武器の使用を含む一切の必要な措置(第22条)

つまり、外国船舶に対して、武器使用を認めている点です。
これは日本の防衛省でも日本の安全保障上の問題や、国際法との整合性の問題から、深く憂慮して取り上げられています。

日本のメディアでも、この問題が取り上げられるようになりましたが、もっともっと国民の間で知る必要がある事だと思います。

解決するにはまず非対称戦力の是正を!

ではどうすれば解決するのでしょうか?

日本は国際社会にキッチリ尖閣が日本固有の領土である事を発信し続けるべきです。

そしてもっとも重要なのは、この非対称な状況の改善です。

船の大きさの比較だけで分かる通り、イザという時にはこのままでは日本は対応に遅れを生じかねません。

海上保安庁も大型の船の建造を急いでいるようですが、それでは間に合いません。
それなら、中国にように、海上自衛隊の船、あるいは乗組員をそのまま海保の船として活用されるのはどうでしょう。

自衛隊が直接出ていけば、事態をエスカレートさせるだけでなく、中国に付け入るスキを与える可能性もあります。
もちろん、最終的に国土が侵攻される可能性があるならば、それも必要ですが、少なくともまずは、非対称となっている現状を埋める案を早々にすべきではないかと思います。

外交的努力だけでは役に立たない!

よく造船やこちらも武器使用についての議論をすると、「日本は平和国会」「平和憲法がある」「まずは外交的解決」という言葉を聞きます。

私はナンセンスだと思います。

国際社会が、特に中国がそのような対応で、果たしてこの問題に解決につながるでしょうか?
そもそもどんな手段でも解決はしないと思います。
ただ、最悪の事態、尖閣を中国に実効支配されてしまう事です。

中国は外交、言葉だけでは決して止まりません。
南シナ海の現状や、これまでチベットやウイグルでしてきた事をみれば明らかです。
疑う余地もありません。

日本全体で、尖閣で起きている事、これから起きるであろう事を共有し、詰め寄る相手に対して、詰め寄られないよう、危険な冒険心を抱かせないように、しっかりとした防衛手段の向上が何より必要だと私は思っています。

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