目次
陽性者数が再び増え始めた日本の新型コロナ
去年の9月頃、その前月の8月にピークを迎えた新型コロナウイルスの陽性者数(私は感染者でなくPCR陽性者数と認識してます)は、急激に減りました。
それは同時に、1000人を超えていた重傷者数も急下降に繋がりました。
一部では、総選挙が行われるのに備えた、与党の数字操作という陰謀まで登場しました。
昨年10月以降、穏やかになった新型コロナ陽性者数により、日本社会からすっかりと影を潜めましたが、1月4日の陽性者数1265人という、昨年10月6日以来の4桁感染を起こしてから、急激に陽性者数が増えました。
日本社会ですっかり潜めていた新型コロナが再び再燃した形になります。
オミクロン株、米軍から拡大
昨年12月から、徐々に新型コロナのオミクロン株について話題が上がりました。
岸田政権は強力な水際対策を実施し、外国人の原則入国禁止を取り、WHOは外国人の入国禁止が科学的根拠が無いなどと批判をしてました。
東洋人は感染しにくいなどのデータも紹介されてますが、それを抜きにしたら、確かに外国人と日本人の間で違いはないのかもしれませんが、一方で、日本人に自粛を強いながら、外国人が観光目的で出歩く事には当初から批判がありました。
私は政治的には間違っていないと思いますし、オミクロン株が海のものとも山のものとも分からない段階での、岸田政権の水際対策強化は支持しました。
しかし今回、陽性者拡大は、その水際対策の抜け穴である、在日米軍の出入国がもたらしたと報道されました。
米軍を悪者にするのはメディアの温度差?
一部ネットでは、米軍を批判したのに、武漢で新型コロナが発生した当初、メディアの中国批判が鈍かった事がダブルスタンダードだと言われています。
私もそこは同意いたします。
日本のメディアは、新型コロナに限りませんが、中国批判には口が重いです。
この点は変わるべきだと思いますが、残念ながら期待はできないでしょう。
しかし、一方で、もし在日米軍が原因で、日本の新型コロナの陽性者が拡大したのだとすれば、あれだけ水際対策と言っていたのに、岸田政権はお粗末としか言えません。
そもそもオミクロン株は危険なのか?
状況の正しい分析について、コロナ禍が発生した当初から、日本のメディア、政治家は問題を抱えてました。
まずオミクロン株ですが、発生した当初から、その危険性はデルタ株よりも低いのでは?と言われてました。
私はそこがハッキリしない段階では、水際対策の強化は正解だと思います。
昨年夏にはデルタ株で、救急搬送されないような状況を引き起こしたわけです。
それについては、そもそも医療リソースの回し方事態問題があったという批判もありますが、何にせよ、そのような問題を引き起こしかねない未知のコロナ株について警戒するのは、国家の防疫体制として当たり前だと思っています。
そして同時に、いち早くオミクロン株の実態を把握する事が大事です。
ところが、政治もそうですが、特にメディアは相変わらず煽りとも言える報道しかしません。
例えば、12月の段階で、オミクロン株による感染が広がりつつあるイギリスで、初の死者を1人出したとき、テレビのアナウンサーは「こういう話を聞けば怖い」と言いました。
一体何が怖いのでしょうか?
一日に100人、1000人死者が出たと言えば分かります。
死者を冒涜する気はさらさらありませんが、一方で今はコロナの影響で収まっているインフルエンザの死者数、コロナのせいで増えた自殺者増加は怖くないと言えるのでしょうか?
バランスを欠いた報道は、ただの煽りと言われても仕方有りません。
そして大手メディアは大きな資本力とネットワークを持っているはずです。
それにもかかわらず、どれだけ海外のオミクロン株の状況やデータ、医療関係者や科学者達の知見を紹介し、伝えようと努力してきたでしょうか?
マスコミがマスゴミと言われても仕方がないと言えるでしょう。
国家の意思、防疫体制は問題ないのか?
このコロナ禍で浮き彫りになったのは、日本の国家防疫体制です。
そして、新型コロナをどのように捉えているかという認識や方向性も問われています。
まず、防疫体制ですが、これは武漢で都市封鎖が発生した直後、中国からの入国を全面禁止にすべきだったと思っています。
当時未知ウイルスが、1000万都市が封鎖するという前代未聞の事態に、国境を閉じる事は国家の防疫体制として当然だったと思います。
岸田政権は、オミクロン株でその反省をしたのかもしれません。
しかし、ここにもいくつか、防疫体制の問題点が潜んでいます。
まず、外国人の入国禁止を発表した際、国土交通省では日本人を含めた入国禁止を発表し、その後それは間違いと内閣は撤回しました。
この時、日本人も追い出すのかという批判もありましたが、私はもしオミクロン株を重大な懸念すべきウイルスと捉えているのであれば、日本人の入国禁止も仕方ないと思っています。
そもそも、今回に限らず、航空便は著しく減り、ここ1年以上、気軽に出入国ができなくなりました。
私は日本社会全体を守るためであれば、日本人の入国禁止も止む得なかったと思いますが、しかし今回の事例は、おそらく省庁間の連携が取れていない、どのような認識と方針で行くかが共有と定まっていないため、起きた事と思っています。
それは、国家防疫体制として問題です。
また、帰国した日本人の中には、自主隔離に応じない人たちもいます。
私自身は、今回のオミクロン株そこまで驚異と捉えていませんでしたが、これがもし強毒性のウイルスなら、果たしてそれは正しい措置と言えるのでしょうか?
またデルタ株のような騒ぎを起こしたいのでしょうか?
そして日本社会がようやく沈静化してしばらく時間があったはずです。
想定しようと思えばできる時間があったのに、問題が起きてから急いで行動するのは、コロナ禍が起きてから毎回のように思えて残念でなりません。
基礎疾患や肥満者にとって怖いと言うが・・・
オミクロン株は、感染力が強くても重症化しにくと言います。
しかし一方でメディアでは、陽性者の母数が増えれば、重傷者も増え、また基礎疾患や肥満の方は命の危険性にあると言います。
確かにそうかもしれません。
しかしながら、敢えて申し上げます。
健康のために、適度な運動や食事、睡眠を取る事が長生きする近道です。
これは何も、新型コロナに限った話ではありません。
国民の健康を心から願うのであれば、メディアはもっと生活習慣の改善や、睡眠や栄養を十分取る事を啓蒙するべきです。
しかし、煽るだけで、そうした姿勢は一向に見られません。
誤解を恐れず言えば、基礎疾患や肥満には、本人の堕落だけが原因でないケースもあるでしょうが、本人のその自覚がない人達もいるはずです。
私もその点は偉そうな事は言えません。
つまり何を言いたいかと言えば、基礎疾患や肥満は、決して新型コロナだけが命の危険性を晒す問題ではありません。
私には、基礎疾患や肥満者を持ち出す事が、煽りに利用しているようにしか思えてなりません。
放送法を遵守し、改善せよ!
放送法第4条というものがあります。
第四条 放送事業者は、国内放送及び内外放送(以下「国内放送等」という。)の放送番組の編集に当たつては、次の各号の定めるところによらなければならない。
一 公安及び善良な風俗を害しないこと。
二 政治的に公平であること。
三 報道は事実をまげないですること。
四 意見が対立している問題については、できるだけ多くの角度から論点を明らかにすること。
放送法より抜粋
コロナ禍では(それ以外もそうですが)、偏った意見が見方が紹介され、残念ながら放送法は遵守されていないと私は考えています。
まずメディアには、この放送法を遵守していただきたいです。
そして今回の様な疫病情報や災害など、国民に知らすべき情報を扱う際には1つ提案があります。
それは、メディアは陽性者の数字のみを伝え、重傷者が増えてからは煽りに使えると思ったのか、そうした数字を出すようにしてました。
恣意的にメディアは情報発信していると私は見ています。
そこでメディアに対して、政府は最低限伝える情報を提示するように義務付ける事を提案します。
例えば、陽性者の年代別の重傷者や死亡者の割合など、放送している段階で掲示する、あるいはQRコードなどを表示して、各種データが統計されたサイトを案内するなどすべきと思います。
「感染爆発」や「急拡大」などの言葉では、実態との乖離に繋がるため、今のようなただの煽りになってしまいます。
情報を検閲でも伝えるなでもなく、国民に対して必要な情報を必ず掲示し伝える事。
極端な事を言えば、私はこれを否定するメディアや政治は、自由な民主主義社会を否定する事でもあると思っています。
ここまでいかなくても、今年一年で、少しでもデータや統計、科学的根拠や知見に基づく対応や議論がされる事を期待しております。