2021年2月23日。
この日は天皇誕生日でした。
同時に、静岡県にとっては条例で定められた「富士山の日」でした。
語呂合わせで富(2)士(2)山(3)です。
そしてその富士山の麓、裾野市で重要なイベントがありました。
トヨタ自動車とウーブン・プラネット・ホールディングスが作る実証都市「ウーブン・シティ」の着工が始まったのです。
ウーブンは日本語で「織られた」という意味があり、トヨタ自動車のルーツである自動織機に由来しています。
実証都市は未来都市にしてスマートシティとも呼ばれています。
この都市では、車や移動を中心とした人工知能（AI）や通信を使った先進技術・サービスの実証実験を行います。
地上には、「自動運転車専用」「歩行者専用」「超小型モビリティと歩行者が行き交う道」という3つの専用道を設けます。
超小型モビリティとは、一人の利用の車の事です。
地下には物流の専用道路が設置されます。
まさにウーブンの名にちなんだ、織り込まれた道路になります。
ウーブン・シティには、高齢者と子育て世代ら360人程度が最初に入居し、次にトヨタの従業員を含む2000人が暮らす予定になってます。
日本の今後の都市計画を根本から変えるかもしれない、夢のある一大プロジェクトです。
我が静岡県に、このような実証未来都市ができる事は、大変誇らしく思います。
民間企業のプロジェクトですが、もはや国家プロジェクトと言っても差し支えがないと私は思ってます。
その理由は、スマートシティの他国における競争は、日本の将来について重要な影響をもたらすと考えてます。
中国では、河北省に位置する「雄安新区」にてスマートシティが建設中です。
カナダでもトロントでスマートシティ計画がありましたが、こちらは頓挫してしまいました。
なぜ頓挫したのでしょうか？
カナダのスマートシティは、グーグルの姉妹会社が担っていました。
撤退の理由を、儲からない事をあげています。
しかし、本当の理由は、どうやら個人情報の扱いにあるようです。
欧米や私達西側先進国では、個人情報に対する扱いが厳しい国々です。
それは、マイナンバーカードの銀行口座紐付け問題などで、騒ぎになる事からも明らかです。
一方、中国のような共産党一党支配の独裁国家では、個人情報はむしろ政府に管理されています。
そのような体制下では、こうしたスマートシティを作るのは一つの強みになります。
しかし、このまま中国のスマートシティが成功し、世界に輸出される事になったらどうでしょう？
先程述べた通り、中国には個人情報の保護に関する概念がほぼありません。
むしろ、外国に対しても情報収集は欠かせません。
こうした安全保障上の懸念もある上、イノベーションでも後塵を拝する事になれば、日本の国益を損ないます。
引いては、私達の生活水準向上のためにもなりません。
日本型のスマートシティ「ウーブン・シティ」。
まさに日本だけでなく世界の情勢にも大きく関わってくるとも言えますが、まずはその成功を祈り、夢の未来都市が実現する事を願っております。
【参照：なぜトヨタが国家級プロジェクトを実現？ 「Woven City」計画始動！ 未来都市実現に向けて一歩前進 | くるまのニュース】
https://kuruma-news.jp/post/349465
【参照：トヨタのウーブンシティが着工、次世代のインフラが満載の街に：モビリティサービス – MONOist】
https://monoist.atmarkit.co.jp/mn/articles/2102/24/news108.html
【参照：社会課題の「解」発明へ トヨタ、2千人住む実験都市着工: 日本経済新聞】
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOFD233SZ0T20C21A2000000/
【参照：トヨタ未来都市「ウーブン・シティ」着工 ２０２５年までに入居｜静岡新聞アットエス】
https://www.at-s.com/news/article/economy/shizuoka/864383.html
【参照： 中国の最先端スマートシティ「雄安新区」とは？【世界の経済成長都市ランキング】 | 中国 | 海外進出ノウハウ | Digima〜出島〜 】
https://www.digima-japan.com/knowhow/china/14139.php
【参照：世界が注目している？中国で進むスマートシティの取組とは｜MaaS・スマートシティの事例を多数掲載｜MaaS・スマートシティの事例を多数掲載｜Mobility
Transformation[モビリティ トランスフォーメーション]】
https://www.mobility-transformation.com/magazine/china_smartcity-2/
【参照：グーグルの姉妹会社はなぜ撤退したか トロントで挫折したスマート・シティ ：朝日新聞GLOBE＋】
